釈迦とイエス、その教えには共通点があるのだ。
~慈、すなわち友愛。民族を超えた友愛。これこそが釈迦が何よりも伝えたかった言葉、釈迦の教えの原点。~
~アガペーは無償の愛です。キリスト教の基本原理となっているのがアガペーという概念です。神は無償の愛をもって人類を救おうとなされている。~
~慈というのは利己的な渇愛の対極にある利他的な愛です。すべての人を救おうとする思いやりの心です。苦しんでいる人々の痛みをわがことのように感じる「悲」という概念とセットにして「慈悲」と呼ばれます。~
~人間が持つことのできるアガペーの愛。それが隣人愛と呼ばれるものです。兄弟愛、人類愛と言ってもいいでしょう。利己的なものをすべて抹消してひたすら他人のために生きる、これが隣人愛です。~
釈迦の教えの「友愛」「利他的な愛」、イエスの「無償の愛」「隣人愛」「兄弟愛」「人類愛」。どちらも共通しているわけだ。すなわち、利己から離れ、隣人を愛することの大切さを説いているのだ。
人はどうしても自分中心になってしまう。わがままで自分勝手だ。そんな自分から抜け出せないのだ。だから宗教を信じることによって、自己中心性を乗り越えようとするのだろう。