映画『音楽』

音楽 (2019) ON-GAKU: OUR SOUND 監督 岩井澤健治

土砂降りの中、仕事も途中で見切りをつけ、ミニシアターに向かった。今日はその劇場のサービスデーで料金1000円だった。某サイトの評価は高い。そして上映時間は70分、そう帰宅も遅くならない。悪天候だが、鑑賞を決断した。

高評価ほどではない、というのが正直なところだ。面白くないわけではない。途中、驚いたり、吹き出したりという流れはある。だが、総じていえば、「映画としての高揚感」があまり得られなかったのだ。解説には、「7年かけて個人製作の4万枚の手描き作画」とあったが、アニメ自体に造詣がない私にはその魅力を受け止められなかった。

バンドを組み、フェスへの出場を目指すストーリーだが、私はもともとフォークソング人間なので、登場人物への共感や懐かしさで、自分の青春時代を思い出していた。流れる曲が、なんともいえない郷愁をさそった。表題は『音楽』。音楽って何だろうな。作品からは今一つつかめなかったのだが、私にとっては音楽って何だろう。

この作品を観ることで、鑑賞者の音楽観を問い直す機会になるかもしれません。それにしても竹中直人さんの声ってやはり個性的ですね。