読書7-7『日本の大転換』Ⅱ

原子力発電システムが第7次エネルギー革命の中心らしい。

~媒介なしのエネルギー装置、これが(一神教的な構造をもつ)原子力発電システムの本質である。第7次エネルギー革命を推進してきた、原子力発電というこの「傑作品」はエネルゴロジー的な観点からすると、きわめて「過激」な思想から生まれた未完成な技術であると結論付けることができる。~

過激であるから、安全でありようがない、危険であるということなのだろう。

~太陽エネルギーを直接的に受け取りして生態圏に組み込む様々なインターフェイス(媒介)技術を通して、第8次エネルギー革命は実現される。~

原子力発電から、太陽光発電へということなのだろう。

~第8次エネルギー革命は、一神教から仏教への転回として理解できる。仏教は生態圏の外部の超越者という考えを否定する。そして思考における一切の極端と過激を排した中庸に、人類の生は営まれなければならないと考えた。~

豊かさへの極端、過激とも言えるほどのあくなき追求が、原子力発電の普及、利用につながった。しかし、その果てに事故を起こし、安全神話が崩れた。中庸は「かたよりがなく、いつも変わらない」といった意味の言葉らしい。バランスよく、自然との調和をとりながら生を営むことが必要なのかもしれない。(R4.12/15記)