読書8‐4『さらば脳ブーム』Ⅵ

そして朝食だ。

~朝食の接触頻度と全ての教科の学力テストの成績の間に相関があることが分かっている。~

「早寝、早起き、朝ごはん」というのは生活指導の重要ポイントとして言い古されている。学力だけではない、精神的な落ち着きにも関わってくる。

~仕事の集中力、仕事へのやる気、仕事の効率の実感、仕事上のストレスの感じやすさやたまりやすさに朝食習慣が有意に関わっていた。また約束の時間を守る、規則正しい生活態度、整理整頓、お金の管理、健康管理などの面でも有意な差が認められた。~

ちょうど今日の出来事である。手のかかる子どもが、教室に入るや否や「お腹すいた、朝ごはん食べさせてもらっていない」と。寝坊したので、時間がなく、朝ごはんにありつけなかったのだ。その子は、1時間目から大きなトラブルを起こした。やはり朝ごはんをたべていないことが遠因になっているのだ。

~朝食を食べる習慣を身につけている人は、「偏差値65以上の大学に合格する割合、第一志望の大学に現役合格する割合、自分が選んだ第一志望の仕事についている割合」が朝食を食べていない人に比べて大きくなる。~

その子の家庭では、朝ごはんをぬきにしてでも時間を守ることを優先したのだろうが、こちらからしてみれば、多少遅刻しようとも、朝ごはんはしっかり食べさせてもらいたい。学校生活での遅刻なんてそんなに迷惑なことではない。空腹のために虫の居所が悪く、問題行動を起こす方がよほど迷惑である。やはり何よりも「朝ごはん」ということだ。(R5.5/26記)