読書7‐4『孤独死のリアル』Ⅱ

孤独死となる分岐点ということか。

~2,3日中に遺体が発見されるということは、個人が親族や近所の住民に気にかけてもらえる人だったということで、何らかの人間関係の絆があったからこそ、早期に遺体が発見された。~

親族に気にかけてもらえなかったら、近所の住民もそう期待できない気がする。近所とのつながりが持てない場合、「老人ホーム」は受け皿になるのだろうか。

孤独死して遺体の発見が遅れる人は生活全般にだらしがなく、結果的に人間関係も希薄になってきていて、「孤独死」で亡くなるべくして亡くなったとも言えるのではないか。~

一人暮らしをしている人は、「自分が死んだら、その後はどうなるか」に思いを馳せろということか。だが「今を生きるのに精いっぱい。死んだ後のことなど考えてられるか」と反論も聞こえてきそうだ。死んだ後のことまで個人の責任を追及するなんて社会はやはりおかしい。

~女性が我慢することなく離婚を申し出るケースが増えた。年金分割制度が定着したことや何より共働きで女性自身が厚生年金や共済年金の受給者となっていて経済的に夫に頼らずに死後を迎えられるケースが増えたことが挙げられる。~

いわゆる熟年離婚だ。昔は、意に沿わない結婚というのも多かったのだろう。熟年離婚が増えることで独身世帯も増える。景気が低迷し、非正規雇用が増加し、結婚しない人も増えている。「家族」とか「世帯」というものが少しずつ減少していく。(R4.11/12記)