映画『戦争と女の顔(2019)』

戦争と女の顔(2019)DYLDA/BEANPOLE 監督 カンテミール・バラーゴフ

台風が近づいているが、雨は降らないと信じて隣市のミニシアターまで、自転車で向かう。途中でスーパーに寄り、お気に入りの天然酵母パンと昼食用おにぎり2つを購入。本作は評価はよくないが、消去法で鑑賞を決定。

戦争の悲惨さを女性の視点から、という作風かと思ったら違った。本作の特徴は、色である。まさに赤と緑の対比。赤は戦争、緑は平和と言っていいだろう。2人の女性の状況がまさに色によって表される。先に緑になった女性。服装ですら緑を基調にする。対して赤から緑に変わろうとする女性。変わりたいのに、変われない。そこには差別の壁が大きく立ちはだかる。

そして、戦争は人を殺し合うこと。それに対し、平和とは、子どもをつくること。その対比もくっきり表現されている。

戦地妻という言葉があるのだ。我が国の慰安婦問題が思い出されたが、どこの国も多かれ少なかれ類した問題を抱えていたのかもしれない。まったく感動はないが、心にずっと後を引く映画です。(R4.9/17記)