読書6-14『折れそうな心の鍛え方 』(日垣 隆)

折れそうな心の鍛え方 (幻冬舎新書)  – 2009/9/28 日垣 隆  (著)

私も3年前、心が折れた。メンタルクリニック適応障害と診断された。

~何かのきっかけがあってウツに陥る場合、たいてい、その原因は自分でもどうにもならないことです。自力でどうにかなる問題でしたら落ち込みません。~

仕事のことなど、努力すれば何とでもなると思っていた。どうにもならないのは自分の力不足、自分のせいだと思った。自力でなんとかなると思っていた。

~「ウツは喪失の結果としてある」~

喪失か。何を喪失したのだろう。おそらく自信だろうな。そして仕事に対するこだわりや情熱も失ってしまった。今や仕事は自分にとって優先順位の高くないものとなった。

~喪失を埋め合わせる第一の方法は時間の経過です。第二は自分が陥った状況を客観的に見る努力をすること。第三は周囲の力を借りること。第四はできるだけたくさん泣くこと。また笑うことに罪悪感を抱かないこと。第五は多少でも代償を求めること。第六は解決すること。実は第一から第六のすべては「ガス抜き」です。~

あれから3年以上たった。だが私は、喪失したものを埋め合わせているのだろうか。自分の仕事への思いは180度転換してしまっている。自信は取り戻していないし、こだわりや情熱も失ったままだ。

~ガス抜きの中で最も大切だと思うのは「周囲の力を借りること」です。身近な人、話を聞いてくれる人の力を借りてとにかく毒やつらさを吐き出してみましょう。~

中年男性の休職者、自殺者も多いと聞く。最も大切な「周囲の力を借りること」ができないのだ。弱音なんかカッコ悪くて吐けない。頼った時点で自分の地位を下げるような感覚になる。プライドが高いの困ったものだ。(R4.6/23記)