読書『変わった世界 変わらない日本』Ⅳ

前回、教育政策をどれだけつきつめても、我が国の豊かさは、経済政策の匙加減でどうにでもなるのではないか、という自分の疑念みたいなことを書いた。

~教育体制の充実が急務である。人材投資こそが将来の成長にとって最も重要な投資である。教育によって人材を育成するのは容易ならざる課題だ。まず、時間がかかる。その前に教員の量を増やし質を高めなければならない。~

人材投資が必要だとは思う。最も重要な投資だと思う。そのために教員の量を増やさなければならないのだが、今は別次元の問題が起きている。

教育現場があまりにも過酷で、免許更新制になっているが、免許の期限が過ぎても更新しない人もいるとか。そして恒常化した時間外労働のために、病気休職を余儀なくされてしまう人もいる。そんな欠員状態がなかなか解消されない。教員の質うんぬんではない、教員が足りない状態だ。それなのに、文科省は教科担任制などの施策を見切り発車で始め、ますます混乱に陥れている。

「教育が大切」など、誰もが言う。だが、「教育」の優先順位は高くない。(R4.6/7記)