映画『グレート・インディアン・キッチン (2021)』

グレート・インディアン・キッチン (2021)  THE GREAT INDIAN KITCHEN  監督 ジヨー・ベービ

近所の喫茶モーニングを済ませ、自転車で隣市ミニシアターへ向かう。寒いし冷たいし風もあり、なかなか前に進まず、ほぼ1時間でようやく到着。この日はサービスデーだった。

それほどの高評価でもなく、「インド映画らしからぬインド映画」という評判も聞いていた。また、前回のインド映画も期待外れだったので、本作も期待しなかった。正直、この時間帯でめぼしい作品がなかったのだ。

しかし、心に刺さる映画だった。ヒロインは私好みではなかったのだが、こき使われ方がハンパない。それと対比して、男どもの何もできなさ。大きな体をした子どものように見えた。だが、彼らはそれが当たり前なのだ。そういえば我が国もインドも夫婦別姓を認めていない。男尊女卑社会なのは似たようなものかもしれない。

女性蔑視は、家事だけではない。『パッドマン』で観た光景が蘇る。冒頭の言葉、「科学に感謝」の意味が分かったような気がする。まさしくグレートな歴史と伝統は、科学でしか打ち破れないのだろう。さすが、インド映画。(R4.1/30記)