読書『「論語」に帰ろう』Ⅳ

天命というものについて。

~人がみな違っているのは、天が一人ひとりに違う「性」を与えたからだ。それは社会において、みな自分だけが成果をあげられる居場所があることを意味している。~

みんな違うのだ。自分も人と違う。同じでなくていい。自分には「自分だけが成果をあげられる場所がある」というのに勇気づけられる。

~「天命」天が与えてくれた道。自分にできること。〈使命〉自分で切り開き、勝ち取っていく未来。〈運命〉受け入れざるを得ない現実。~

今、おそらく自分にしかできないことがある。それは組合活動だ。

~自分しか持たない「らしさ=性」を社会が求める「価値」にまで高めていかないと、現実では活躍できないし、居場所を持てないのです。その契機が、現実に揉まれ、逆境に苦しむこと。辛い苦闘を通じて「自分が本当にできること/できないこと」を掴み取り、「できること」を磨き上げていく。そんな道筋を歩まざるを得なくなるのです。そして自分自身ができること、その限界を知った先に来るのが「天命」に他なりません。~

昨日のことだ。私はある団体へ要求書を提出し、交渉をした。たった一人でだ。正直、逆境だった。辛い苦闘だった。だが、まさにそんな逆境の中の苦闘を通して私は「できること」を磨き上げていたのだ。交渉を通じてしか、できることとできないことがわからないものだ。苦闘であったが、自分の最大限の努力は果たすことができた。苦闘であっても、これは私にしかできないことだから、限界までやり続けよう。そうすれば私の「性」は「天命」になるのかもしれない。

~「自分には、才能や環境の限界があって、不得手な面、他人に任せてしまった方がよい面がある。一方で自分だけが上手にできる面、他人と違う個性を発揮できる面もある。この自覚の上で、自分の居場所を定めて力を発揮する、これが、天が自分に与えてくれた人生の道なのだ」これを天命を知る、「知命」といいます。~

今の自分の境遇も、天から与えられたものだと考えることもできる。(R4.1/15記)