読書『意にかなう人生』(加藤廣)

意にかなう人生―心と懐を豊かにする16講―(新潮新書加藤廣 (著)

「意にかなう」とは、調べてみたら「考えや気持ちに合っている。気に入る」という意味だった。著者は証券会社等に勤め、75歳で作家デビューしたんだな。

~私の人生はこれでよいのだろうか。間違ってはいなかったか。その時の漠然とした心の葛藤の「共通の物差し」がこの「意にかなうかどうか」だからである。~

自分は自分の人生を気に入っているだろうか。人生を気に入るというのはわからないが、要するに自分を気に入っているかどうかだろう。自分はまあ好きなように生きているので意にかなっているのではないかな。

~「意にかなわない」サラリーマン人生を50歳で捨てた。サラリーマンとは自分を生きる人生ではなく他人を生きる人生に過ぎなかった。~

私は教員だがサラリーマンだと言える。私の教員人生はどうだろうか。現在、教員人生というほどに教員生活を人生に組み込んでいない。教員という職を捨てるつもりもない。ただその瞬間を働くだけだ。他人を生きてるつもりも自分を生きてるつもりもない。

~これから大事なのは自分たちが「足るを知る(知足)こと」そしてみんなと共に生きるという知恵を持つこと。つまり「共生」という考え方。なんでもかんでも一人勝ちしない。独り占めしないという自制の心だ。~

昨日観た映画で、これは強く思った。もう日本は先進国ではなくなった。豊かな国でもなくなった。だからこそ、「知足」「共生」は大切だと思う。もう対立という概念はなくした方がいい。(R3.11/22記)