読書『夜と霧』Ⅱ

極限状態を乗り越える支えになるもの。それは、愛し愛される経験、自然の美しさに魅了されることのほかに、まだある。

~ユーモアは自分を見失わないための魂の武器だ。ユーモアとは、知られているようにほんの数秒間でも、周囲から距離をとり、状況に打ちひしがれないために、人間という存在に備わっている何かなのだ。~

吉越浩一郎氏は『デッドライン仕事術』で「リーダーに求められるのはユーモアのセンスである」と述べている。ユーモアの効能は計り知れない。私もクラスを運営していて、「笑い」をどう作り出すかについて頭を悩ませたことは何度とある。緊張は容易に作り出せても、「笑い」はそうはいかない。

~毎日、義務として最低一つは笑い話をつくろうと提案したのだ。~

本当は今のクラスだって「ユーモア、笑い」で子どもとの関係をつくろうとトライしなくてはならないのだ。「ユーモア、笑い」を求めると、ふざけていると受け取られたり、緊張した雰囲気ができなくなるという不安があるのだ。

~ユーモアへの意志、ものごとをなんとか洒落のめそうとする試みは、いわばまやかしだ。だとしても、それは生きるためのまやかしだ。~

「洒落のめす」とは、「度を越してしゃれを言う。何でも冗談にしてしまう。終始しゃれを言い続ける」ということ。そうするくらいの覚悟がないとユーモアが武器にならないということか。(R3.11/10記)