読書『労働法入門』Ⅳ

労働組合についてふれられる。

労働組合の役割はそう小さなものではない。組織率は低下傾向にあるが、その活動を軽視することはできない。~

私が所属していない方の組合は、組織率はとても高い。4月1日、初任者に組合担当が声をかけ、組合とは何たるやの説明もなく、用紙に記名させる。限りなく100パーに近い。私も、本来の活動を全くせず管理職に迎合しているその組合を敵視していたが、全国的に組合が衰退している現在、そんな組合でも存在意義があると感じている。

労働組合の第一の存在意義は使用者との関係で経済的に弱い立場にある労働者を守ることにある。~

労働者を守る。労働者の権利を守る。そのために組合がある。それを忘れてはならない。

労働組合の存在は使用者の利益にもなりうる。一人一人の労働者と個別に交渉するより全体でまとめて交渉した方が会社にとっても効率的である。~

~労働者は一人ではなかなか声を上げられない。労働組合などの集団を作り、不満や意見を言いやすい環境を整えることで労働者の発言が実質的に機能するようになり、労使双方の利益が高まる。~

私は御用組合だけでなく、管理職も敵視していたが、そういう感情だけでは問題は解決しないのではないか。管理職だって労働者を意図的に酷使しようとは思っていないのだ。大きな渦の中でそうなってしまっているのだ。その中で双方の妥協点を探るということも必要だと思っている。(R3.9.4記)