映画『キャラクター (2021) 』

キャラクター (2021) 監督 永井聡

最近気になっている喫茶店はモーニングが15時すぎまでやっている。そこで昼時にモーニングを頼み、少し時間を潰して市内の映画館へ行く。今、その映画館では話題作花盛りだ。本作もなかなかの評価を得ており、それにつられて鑑賞を決める。チケットを買おうとしたら△マーク。ほぼ満席だった。そういえば今日はサービスデーでもあった。

こういうのをサイコスリラーというんだろうな。ストーリー展開はなかなか面白い。超売れっ子俳優の菅田を主人公として、小栗、中村、高畑が脇を固め、安定感ある演技を見せてくれる。だが、粗を探すわけでもないのだが、腑に落ちない点があるのだ。

フカセは4人家族を次々に惨殺するのだが、それに疑問を持たざるを得ない。家族皆殺しで縛り付けて並べられたシーンが何件も出るのだが、本当にそれって可能なのだろうか。やり手の殺し屋でもないだろう。置き去りにされた死体から凄惨さは伝わるのだが、今一つ疑問がぬぐえず、殺人鬼らしい不気味さに欠ける。『ヒメアノール』の森田の方が余程怖い。

よくできた作品だと思うけど、だれ一人、幸せにならない。サイコスリラー好き向けの漫画があるように、サイコスリラー好き向けの映画がある。そんな人たちのための映画でしょう。(R3.6.27記)