読書『ファシリテーション革命』Ⅳ

この本には、ファシリテーションについて書かれているが、それよりもっと根源的なことが書かれている。

~結局、人そのものが伝わってしまうのだ。だから人間そのものを磨く必要がある。十人十色のファシリテーターがあっていい。だからこそ、自分でない何かになろうとする無駄な努力を捨て、存分に自分自身になりきることが大切だ。~

この言葉にずいぶん納得したものだ。ファシリテーターを教師と置き換えればいい。心身を壊す前、私は著名な教育者に憧れて、本を読み、セミナーで話も聞き、おっかけまがいなこともした。それは技術であり、真似事だった。でもそんな苦労は実を結ぶことはなかった。

技術で勝負していてはダメだ。それは転職、退職したら無力になる。リタイアした先も長い。だから人間を磨かなくてはならないのだ。そう思い、もう2年が過ぎた。

~権威や力を使って抑圧すると、自暴自棄のテロリストを生む。~

本当にその通りだと思う。こちらが抑え込むのは簡単。だが、しっぺ返しを食らうことになる。

~個人攻撃が決して生産的でなく、それぞれの違いの豊かさを認めない貧しさとして本人にも自覚できるよう促したい。そのためにも問題児の過激さを尊重し丁寧に扱うことが大切になる。~

違っていていいということ。同じであってはならないこと。それこそが豊かであること。本当は、教師自身がわかっていなくてはならないことだ。それがわからなければ問題児を丁寧に扱うことなどできやしない。

~どんなにささやかでも、どんな役割であれ、自分自身が「平和の道具」として使われることを密かに願っている。内なる平和を育みながら、矛盾と試練に満ちた日々を一歩一歩前向きに歩みたいと思う。~