読書『 いじめ・自殺 この30年で何が変わり、何が変わらないのか』(宮川俊彦)

いじめ・自殺 この30年で何が変わり、何が変わらないのか (ディスカヴァー携書) 2013/4/13宮川 俊彦 (著)

著者は作文・表現教育の第一人者だそうだ。

~社会の中における自己を見出し、培い、互いに研鑽し合い、将来の社会建設や社会を形成し学び合っていくためにクラスがあるのだ。~

教員をやっていて、「クラス、学級なんかなくしてしまえ」と思ったことがある。学級という便宜的集団形成があるために、子どもは束縛され、交流も限定され、学級内カーストが出来上がる。それがいじめにつながる。

他の国の学校には「自分の学級」という概念もないのではないか。児童生徒は教科ごとにクラスを行き来し、授業が終われば勝手に帰ることになっていると思う。それでもその国の社会は成り立っているのだから、クラスなんてなくてもいいと思う。

~なぜその子が特別にいじめられるターゲットになってしまうのかということをきちんと正面から分析し、捉えていくことを、本人もクラスもあるいは学校の授業の中においてもするくらいでなければこういう問題を捉えることができない。~

いじめの原因を探るということはなかなか難しい問題である。「いじめられる方が悪い」という流れになってしまう可能性がある。授業でいじめの分析するなんて、想像できないな。それくらい、いじめは重要な問題だってことを示したいのかな。