映画『滑走路』

滑走路 (2020) 監督 大庭功睦

隣市で組合活動を終えてそのついでに鑑賞。結構高評価なので気になっていた作品です。重い、悲しい物語です。いじめ、非正規、パワハラという重い話題で、心に何本も矢が貫通しました。心動かされるものがあったんだけど、それと同等に割り切れないものがある、いえ、納得できないものがあるのです。

 私は聞きたい。どうして彼と彼女はそうなってしまうのですか。どうして彼はそうなってしまうのですか。そして、そうなってしまうのに、どうしてそんなに感動的に描くのですか。そんなに感動的なら、そうなるはずがないのに。その感動が心の支えになるはずなのに。

 でも、家に帰って、本作についてネットで調べたら、ちょっぴり氷解しました。原作者のプロフィールを見て、一歩譲ってもいいかという気になりました。人生やはり甘いものではないのですね。

 この映画の主題は「親は何としても子どもを守れ」でしょうか。観終わった感想を一言で表すとしたら「傷心」ですね。ゆっくりと立ち直っていくことにしましょう。