映画『薬の神じゃない!』

薬の神じゃない! (2018)我不是薬神/DYING TO SURVIVE 監督 ウェン・ムーイエ

隣市のシネコンで観賞。予告編を見たのだが、質の低いコメディーかドタバタかと思い、興味が持てなかった。だが、某サイトで意外に高評価だと知り、「これは観ねば」と思い立つ。公開時期も今週で終わるらしく深夜の1本。だが祝日前夜なら観れる。

ある薬屋が金儲けのために、中国国内では高額な白血病の薬をインドから安く密輸する。その主人公が変容していくというストーリー。自分の最初の印象とは大きく違う、ヒューマンな感動作です。

主人公の変容も素晴らしいのだが、それ以上に周辺人物のキャラ立ちがすごい。クセの強い人物がストーリーに深い足跡を残していく。最後の場面では見事に泣かせます。

病気を抱えている人々の苦しみはその人や家族でしか分からない。私も白血病の人たちの苦しみなんて考えたことがなかった。人は誰も自分の「今」を基準にするのだ。

白血病の人はマスク。それに対し製薬会社はいかにも高級そうなスーツ。金儲けの象徴だ。自分は外見ばかり気にしていないか。着飾ろうとしていないか。

自分の感動作リストにまた1本この映画が加わりました。