読書『無名の人生』Ⅵ

本書は、最初は「?」な部分も多かったが読み進めていくうちに、納得できる部分が多くなった。

~約束事に縛られ他人の顔色を窺いながら、ある職業を全うすることも大切だけれど、それを超えたところに、本当の自分があり、本当の世界があるのだ。そういう考えを常に心の片隅に持っておいた方がいい。自分が何か根本的な無理をしてしまっているとき、何か誤った方向に進んでしまっているとき、そういう考えがどこかにあれば、ある種の歯止めになるのかもしれない。あるいは現実の世界でどうしようもなく行き詰ったとき、それがある種の救いになるのかもしれないからです。~

どうしてだろう。なぜ自分は、あんなに仕事にとらわれていたのだろう。仕事を成功させることばかり考えていた、失敗してすべてを失うわけではないのに。仕事=自分だった。でも、そうではない。仕事を超えたところに自分がある。

~人間というのは元々肩書のない存在だ。職業人として肩書にふさわしい働きをすることも大事だけど、その一方で肩書のない自分が本当の自分であることをいつも心の片隅に持っておいてほしい。~

仕事をしている自分なんて本当の自分ではない。それで間違ってないと思う。うそであろうと、仕事には全力で取り組めばいい。

~職分にとらわれず、相手が将軍様であろうが大名であろうが、一皮むいてみたら皆同じ人間だ。神仏の前ではみんなただの人間だ。~

人間を超えた存在を意識するって大切なことだと思う。

欲を持つな。無名であれ。