読書『アサーション入門』Ⅵ

「所属」という言葉にも引っかかった。

~メンテナンスの言葉かけの代表的なものには、慰め、励まし、労り、称賛、感謝、挨拶があります。人は日常生活の中でメンテナンスのコミュニケーションを気軽に自然にすることで、生命の関係を維持することができ、そこから心の健康、所属感、協力、親密さなどを得ていく。~

~6種類のメンテナンスの言葉かけはほんの瞬時にできることでありながら、どれだけ人の心を豊かにすることか!これらは自他尊重のアサーションの基盤となるものです。~

これらの言葉も、意識していないとタイミングを逃して言えないときがある。「だいじょうぶだよ」「がんばれ」「おつかれさま」「すごいね」「ありがとう」「おはよう」…。でも、心を豊かにするために言葉がある。

~現代では「所属と愛の欲求」を充たす前に、課題の実行や成果、正しい言動を示すことを要求され、それを成就しない人は排除されるようなやり取りが起こっています。~

~そのような人間関係の社会では、間違ったり、失敗したり、要求に応えられないことは、すなわち承認されないことでもあり、「所属と愛」を求める人がいても、所属できる居場所ではないことを意味しています。~

~課題の実行が至上命令で、成績と成果で存在意義が決まるような体験をし続けると、子どもは成果を示せないことは、自分の存在の否定を意味すると受け止めがちになります。~

6つの言葉で所属感が得られる。6つの言葉をたくさん使っても、成績や成果で振り分けるような体験をさせてしまっては意味がないのだ。子どもも成績や成果という現実に対面せざるを得ない。その時、教師がどうふるまうか、だ。