読書『自立が苦手な人へ』Ⅲ

 

グローバリズムと共に労働者を締め付けているのが「消費者目線」という発想だ。今や経済を主導しているのは消費者であり、経営者は労働者に過酷な要求(早い、安い、安全…)をするようになった。すべてはお客さまのためというのが経営側の理論である。ー

きっと不況が続いて、グローバルな競争力を求められ、経営側も消費者の機嫌を取らなければ生き残れなくなったのだろう。教育界でも「モンスターペアレント」「給食費未払い」など保護者に関わる問題も発生した。


ー消費者という強権は教育や医療などあらゆる分野に拡大されつつある。教師は親という「消費者」のクレームと、文科省教育委員会からの管理強化、研修や報告書類の増加などに苦しめられていて、現場で子どもと向き合う時間も気力も減退している。ー

他国ではもっと少人数で行き届いた教育をしているのに、少人数学級はほとんど進まない。たくさんの子を受け持ち、そのバックには保護者がいる。そりゃ教員志望者は減りますよ。